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■バルトーク・プレイズ・バルトーク
Hiroshi Kumakiのお薦め
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今月の僕の曲は、セカンドライフ内にある Mikrokosmos という会場ででしたが、ミクロコスモスと言えば、やはりバルトーク。というわけで、この会場でバルトークの『ミクロコスモス』の演奏会を企画中なのですが、実はこれまでこの曲集を弾いたことがないのです。そこで、改めていろんなCDを探して聞いてみたりしましたが……。
やっぱり、バルトークご本人の演奏なんかあるといいよねぇ、と思って調べたら、何と、ナクソスがかつての米コロンビア盤を全て復刻してくれていました。お目当てはご本人のピアノの演奏で、これはもう、全曲ではないもののたっぷり楽しめますのと、一緒に入ってるのがヴァイオリンのシテゲティやクラリネットのベニー・グッドマンとの共演。これもおいしい組み合わせですよね。
というわけで、大変豪華な、満足できる歴史的なCDなんですが、これがたった1,200円程度とは本当に安すぎます。(笑)お勧めです。
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■The Bothy Band/After Hours (Live in Paris)
タンゴ黒猫のお薦め
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クリスマスになるとアイリッシュを聴きたくなりますね。この時期にはぴったりな感じがします。エンヤさんも新しいCDを出しましたし。というわけで、普通だったらそのエンヤさんの新盤と行くのでしょうが、ここは敢えて古いものから、ボシー・バンドを引っ張ってきました。今全盛のアイリッシュブームの先駆けともなったトラッドバンドで、1975年に結成されてオリジナルアルバムは2枚ほど出してそのまま自然消滅……。しかし、その活動が音楽界に与えた影響は計り知れないと言われています。その彼らのアルバムが最近、一挙に再発売になりました。
今回ご紹介するのは1978年にパリで行われたライブ盤です。パディのイリアン・パイプは勿論、ケヴィンのフィドルも、マットのフルートも、どこまでもアイリッシュな響きを聞かせます。そして本来ギリシャの楽器であるドーナルのブズーキも。でも、やっぱり何と言っても、チリーナの透明感のある歌声が泣かせます。
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■Djivan Gasparyan/I Will Not Be Sad in This World
編集長のお薦め
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アルメニアを代表する楽器と言えば、何と言ってもドゥドゥクでしょう。杏の木でできたリード系の楽器ですが、アルメニアのあまりに悲しい歴史は、その悲しみが大地にしみ渡り、その大地から生まれたこの楽器は誰が吹いても悲しい音色しか出さないのだとか。そのドゥドゥクと言えば、誰もが知っているその第一人者はジヴァン・ガスパリヤンということになるのでしょう。ピーター・ガブリエルなどが紹介、コラボしたりして80年代のワールドミュージックブームで一躍有名になりました。
今回取り上げたのはその西欧でのデビュー盤。伴奏はダムと呼ばれる楽器が延々とドローンを奏でるだけで、殆どドゥドゥクの独奏で、選曲も伝統的な曲が殆どなので、この楽器の真の魅力に触れることができます。確かに暗い、悲しい。だけどそこには悲しみを知る人だけが表現できる暖かさ、愛、そして光が感じられるのもまた事実です。「この世界で生きていて、どんなことがあっても悲しくなんかないよ」という意味のタイトルは、希望と勇気を与えてくれると同時に泣かせますね。
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■北米イヌイットの歌
タンゴ黒猫のお薦め
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いやー、やっと出ましたねー。このディスクの再発をどれだけ待ったことでしょう! 小泉文夫さんの現地録音による、音源としては古いものですが、非常に貴重な録音です。小泉文夫さんはその著書『人はなぜ歌うか』の中で歌というものが人間の生存にとって不可欠なものであることを、この「北米イヌイットの歌」と、同じ「ザ・ワールド・ルーツ・ミュージック・ライブラリー」で再発になった「台湾先住民の音楽」を通じて明らかにして下さったのですが、これまで1枚ものとしてはCD化されていなかったのです。(LP発売当時は確か「エスキモーの歌」というようなタイトルだったと思いますが、今回カナダ・エスキモーはイヌイット、アラスカ・エスキモーはイヌアピクという表現に改められています。)
おもしろいのは、カリブーという一人でも獲ることのできる獲物を獲って暮らしているイヌイットたちは、合唱というものが発達していなくて、一人で伴奏して歌っていても、その伴奏のリズムがずれたりしているのに対し、大きなクジラを、それも年に何度現れるかわからないクジラを捕って暮らすイヌアピクたちは気持ちひとつであることが要求されていることもあり、合唱もうまく、リズム感も抜群なのです。そして、夫婦も仲良く、いつも二人で歌を歌うのですが、そうした様子がよく録音されています。このことは、台湾の高砂族が、戦いに行くのに合唱をして、うまくハモれなかったら戦いをとりやめ、うまくハモれたら戦いに行く、という話を思い出させます。何故ならうまくハモれるということは皆が心一つということであり、その状態でこそ戦いに勝てるからだというのです。
人間と歌との関わりを考えさせてくれる素晴らしい音源、是非お薦めです。
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■高麗恵子・いだきしん/高句麗伝説 in TYRE
編集長のお薦め
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ライブスケジュールでもご案内しました高麗恵子さんといだきしんさんによる「高句麗伝説」コンサートの、2005年8月26日レバノン・ティール市のヒポドローム遺跡で行われた時のライブDVDです。冒頭、高麗恵子さんが現れる瞬間から、そのあまりの美しい姿に涙が出るほど感動してしまいます。身体の奥底から力が溢れ、未来への喜びに満たされるいだきしんさんの音楽、時空を超える空間を演出する照明、そして高麗恵子さんの魂震える語り——全てが完璧なステージ。言葉が通じないはずのレバノンの聴衆が涙を流し、割れんばかりと拍手とブラボーの声が終演時に鳴り響いていることが全てを語っています。どんなことがあっても元気に輝いていくことができるエネルギーに満たされる1枚です。
※今回、カバー写真のリンクはアマゾンではなく、発売元NPO高麗の商品を扱っている株式会社いだきのサイトにリンクしています。
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■長唄全集(十二)助六/勧進帳
タンゴ黒猫のお薦め
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今月はちょっと和な感じの曲を発表しましたけれども、ロックにこうした日本風な要素を取り入れる時に僕に大きな刺激を与えてくれたのがこのディスクに収められた「勧進帳」です。長唄なんて言うとのんびりした、古い音楽と思ってらっしゃる若い人も多いでしょうが、どうしてどうして。能の要素を取り入れた出だしのかっこいいことと言ったら、もう、これはクラシックの序曲か何かのように壮大かつ荘厳だ。そして三味線のフレーズと言ったらロックギターソロみたいな緊張感に溢れてる。実際、僕のアドリブ・ソロにはここからパクったものも結構あるのです。
ロックやジャズしか聴かない人にも是非聴いてほしい日本の名曲です。CDには松本幸四郎さんと片岡仁左衛門さんといったスター役者さんのものや、或いはCDと言わず今では團十郎さんのDVDなども手に入りますが、ここでは僕がよく聴いたレコード時代の芳村伊十郎さんの名演をお勧めしておきましょうか。
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■アルゴ探検隊の大冒険
タンゴ黒猫のお薦め
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今月は映画をご紹介。僕は『古事記』とかギリシャ神話とか大好きだけれども、幼い頃の僕に大きな影響を与えたのがこの映画なのです。ギリシャ神話の有名なエピソードが、当時最高の特撮技術で映画化されていて、ドキドキワクワクしながら見たものです。中でも、主人公のイアソンたちは一生懸命様々な困難を乗り越えていくのだけれども、天上ではゼウスやヘラがあたかもチェスでもするかのように主人公たちや怪物の駒を進めていくシーンは、もし神様がこんな風に人間を扱っているのだったらたまらないと、子供心に思ったものです。同時に、いや、人間なんて案外そんなものかもしれない、とも。あと、巨大な青銅の像が急に動き出したり、地面からガイコツ軍団が現れて襲ってくるシーンなどの怖いこと!
最近は特撮の技術はこの頃に比べると格段に向上してるはずなのに、ギリシャ神話、聖書、アラビアンナイトなどをモチーフにした本当にスケールの大きな、そして家族みんなで見て楽しい映画って少ないような気がしますね。それだけにこんな映画を今ひとたび見直してみてはいかがでしょう?
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■神秘のブルーモスク〜トルコの音楽
タンゴ黒猫のお薦め
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最近は何故かトルコづいている。建築家ル・コルビュジエは、若き日に旅行した時の手記を再編集した『東方への旅』の中でイスタンブールの魅力を、感動と興奮をもって、生き生きと描いている。その後で読んだ深見奈緒子さんの『世界のイスラーム建築』、塩野七生さんの『コンスタンティノープルの陥落』——そうそう、そう言えば僕がセカンドライフ内でイスラーム庭園を運営しているSilkRoadというSIMの中心には大きなオスマン風のモスクがある。西洋と東洋にまたがるこの都を僕はまだ訪れたことがない。あこがれの気持は募るばかりだ。
というわけで思い出したように取り出してきたのがこのCD。編集盤なのでカタログみたい、と思うかもしれないが、私に民族音楽の素晴らしさを教えてくれた故・小泉文夫先生の貴重な音源が含まれているので必聴です。有名な軍楽「ジェッディン・デデン」がお祈り付きで入っているのもいいが、女の子が歌うわらべうたはレコード当時1曲目に入っていたもので懐かしい。素朴だけれども、非常に魅力的な歌。民謡による合唱曲も素晴らしいけれども、ここで採られているものより、僕は「ヤイラスンダン(山の牧草地)」という5拍子の曲が大好きだった。これが入っていないのはちょっと残念。これらの音源はCDとしてはキングの「世界民族音楽大集成」に「33 トルコの音楽」としてリリースになっているので、中古でバラ売りされていたら是非とも入手されることをお勧めします。
とは言え、今回紹介した編集盤もその後のデジタル録音で音がよかったり、トルコのいろんな地域、民族のものが入っていて、トルコの音楽世界全体を俯瞰できる、トルコの民族音楽の魅力に溢れた1枚であることに変わりはありません。
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■いだきしん/高句麗伝説
編集長のお薦め
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やっぱり、年の初めはこれを紹介したいですね。高句麗は700年以上という長きにわたって繁栄を続けた国。それを可能にしたのは、あきらめを知らず、常に先を切り開いていくその精神にあったと言われます。その高句麗という国が持っていたエネルギーをいだきしんさんがシンセサイザーとピアノで表現。これを聴いたら、もう動き出さずにはいられなくなりますし、ネガティブな考えに囚われることもなく、どんどん先へ向って進んでいけます。
新しい年、新しい目標に向うこの時期。是非、スケジュールコーナーでご案内しているイベントと合わせて、他では決してできない素晴らしい時をお過ごし下さい。
※この商品はアマゾンでは扱っておりません。ジャケット写真は発売元の株式会社いだきの販売サイトにリンクしています。
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■ショパン:ワルツ集
タンゴ黒猫のお薦め
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韓国ドラマはワンパターンだ、と思いつつ、ついつい引き込まれて結局は全部見てしまったのが今年NHK総合テレビで放送された「春のワルツ」。「冬のソナタ」の監督による作品ということでしたが、全体にずっと楽しい空気が溢れていて、映像の色彩も明るくきれいで、そしてまた音楽がよくて、大変楽しめました。
その「春のワルツ」を見ていてどうしても聴きたくなったのが、やっぱり、ショパンのワルツです。ワルツと言ってもショパンがピアノで奏でるそれはウィーン風のシュトラウスのワルツとは違って、どこまでも彼自身の音楽であるマズルカなどを思わせるポーランド風のもの。華やかなものもありますが、どちらかと言えば内省的な、哀しみというか切なさというか、そういうものが溢れた音楽ですね。であればこそ、かないそうな、やっぱりかなわないような恋の場面にはぴったりなのかもしれません。そう。今年のクリスマスは誰かと一緒に過ごす人も一人静かに過ごす人も、こんな音楽はいかが?
CDはたくさんありますが、クラシック・ファンには定番中の定番、録音は古いけれども、明るい響きながらその切なさがひしひしと伝わってくるようなリパッティのものをお勧めしておきましょうか。
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