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■北米イヌイットの歌

いやー、やっと出ましたねー。このディスクの再発をどれだけ待ったことでしょう! 小泉文夫さんの現地録音による、音源としては古いものですが、非常に貴重な録音です。小泉文夫さんはその著書『人はなぜ歌うか』の中で歌というものが人間の生存にとって不可欠なものであることを、この「北米イヌイットの歌」と、同じ「ザ・ワールド・ルーツ・ミュージック・ライブラリー」で再発になった「台湾先住民の音楽」を通じて明らかにして下さったのですが、これまで1枚ものとしてはCD化されていなかったのです。(LP発売当時は確か「エスキモーの歌」というようなタイトルだったと思いますが、今回カナダ・エスキモーはイヌイット、アラスカ・エスキモーはイヌアピクという表現に改められています。)

おもしろいのは、カリブーという一人でも獲ることのできる獲物を獲って暮らしているイヌイットたちは、合唱というものが発達していなくて、一人で伴奏して歌っていても、その伴奏のリズムがずれたりしているのに対し、大きなクジラを、それも年に何度現れるかわからないクジラを捕って暮らすイヌアピクたちは気持ちひとつであることが要求されていることもあり、合唱もうまく、リズム感も抜群なのです。そして、夫婦も仲良く、いつも二人で歌を歌うのですが、そうした様子がよく録音されています。このことは、台湾の高砂族が、戦いに行くのに合唱をして、うまくハモれなかったら戦いをとりやめ、うまくハモれたら戦いに行く、という話を思い出させます。何故ならうまくハモれるということは皆が心一つということであり、その状態でこそ戦いに勝てるからだというのです。

人間と歌との関わりを考えさせてくれる素晴らしい音源、是非お薦めです。





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